宮城県北西部に位置する加美町にある中新田公民館の建て替えである。敷地は既存の公民館と同じ文教エリア内にあり、周囲の体育館や音楽ホールとの接続性も考慮した計画としている。既存と同数の研修室に加え、調理室、防音室、ホールやギャラリーなどの複合的な機能のほかに、エントランスホールも兼ねたオープンホールを45度に振って前面道路側へ突き出すことで、周辺施設との連続性を確保している。また街路がそのまま内部に入り込み、いろいろな方向へ通り抜けできるようにすることで、どこからでもアクセスでき気軽に立ち寄れる地域のコミュニティセンターとなるよう計画した。オープンホールの建具はすべて開け放すことができ、イベント時には外部のオープンスクエアと一体的に使用することが可能となっている。ボリュームを6つの異なる屋根で構成することで圧迫感の無い建ち方とし、地域住民に親しまれる建築を目指した。