house in SUWAMACHI
敷地は細長く、交通量の多い旧街道と線路に挟まれた、住環境としてはあまり好ましくないロケーションであった。子供を持つ30代の夫婦が住まうことを想定し、延床30坪程度の2LDK、庭付きで駐車場は2台という、この地域に建つ建売住宅の標準仕様を設計条件とした。雑多な周囲に対して、天井が高く明るい風通しの良いエントランスと階段室を緩衝エリアとすることで、視線や音、光や風をコントロールし、快適な住環境を得ようと考えた。空間構成は、LDKと寝室は2層、水まわりと子供室とロフトを3層にまとめ、緩衝エリアと組み合わせたスキップフロアとしている。構造躯体剥き出しの屋根とは対照的に、部屋を仕切る白い壁を門型に連続させ、奥に進むごとにさまざまな表情を持つ空間が展開するよう計画した。ひとつひとつの部屋はある程度独立しながらも、緩衝エリアを介してゆるやかに外部までつながり、立体的な奥行きを感じさせる住空間が実現できた。
- 竣工
- 2016.06
- 用途
- 個人住宅
- 計画地
- 宮城県仙台市太白区
- 敷地面積
- 108.05 ㎡
- 建築面積
- 49.68 ㎡
- 延床面積
- 83.63 ㎡
- 構造
- 木造
- 規模
- 地上2階建て
- 設計
- 齋藤和哉建築設計事務所
- 構造設計
- 中畠敦広構造設計事務所
- 写真
- 高木康広