駒繋のハウス

house in KOMATSUNAGI

インターバル

駒繋のハウス

夫婦と子供とともに祖母が暮らす、都内の多世帯住宅である。敷地境界ギリギリまで近接する隣家に四周を囲まれたこの旗竿地において、快適な住環境をいかに獲得するかが本計画の課題であった。ここでは3つの外的空間と2つの内的空間を囲いでぐるりと包み、この住まいを構成した。
周囲からの視線を切りつつ、間接的に光と風を住宅内へ導く囲いは、構造・熱環境・防火、それぞれの負荷を低減させてもいる。東の外的空間は道路からのアプローチがそのまま引き込まれたエントランスであり、世帯をやんわりと分節もする。西の外的空間は室内から連続したアウトドアのリビングであり、自然の移り変わりを存分に感じることができる土間の庭でもある。中央の外的空間は東と西の内的空間をつなぐバッファであり、パッシブとアクティブ両方のチャンバーボックスとしても機能する。
外的空間と内的空間のあいだの建具を開け閉めすることで居場所が伸び縮みし、天候や季節、住まい手のライフスタイルの変化に応じた暮らし方が可能となる。建具を閉じると世帯間のプライバシーを守る閉じた住空間となり、開けると自然環境や家族の気配をどこにいても感じ取ることができる開放的なワンルーム空間となる。
まるで公園にいるような住環境を実現した本計画を通じて、都市住宅のひとつの明快な解答を示せたのではないかと考えている。

竣工
2024.03
用途
個人住宅
計画地
東京都世田谷区
敷地面積
213.34 ㎡
建築面積
81.98 ㎡
延床面積
161.89 ㎡
構造
木造
規模
2階建て
設計
齋藤和哉建築設計事務所
構造設計
小西泰孝建築構造設計
写真
西川公朗
駒繋のハウス
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